![]()
平成26年 秋期 基本情報技術者 午後 問03
問03 4問選択問3 0S におけるプロセスのスケジューリングに関する次の記述を読んで, 設問1〜3に答えよ。 OS の役割の一つとして,プロセスに CPU を割り当てることがある。そして, プロセスに CPU を割り当てる順序(以下,実行順序という)を決定する方式には, 次のようなものがある。ここで,プロセスが実行されるコンピュータの CPU は 一つであり,CPU は同時に一つのプロセスしか実行できない。 (1) 到着順方式 プロセスを到着順に待ち行列の末尾に登録する。実行中のプロセスが終了すると 待ち行列の先頭からプロセスを一つ取り出して CPU を割り当て,実行を開始する。 到着順方式を図1に示す。待ち行列に登録されているプロセスの状態を実行可能状態, 実行中のプロセスの状態を実行状態と呼ぶ。
![]() 図1 到着順方式 (2) ラウンドロビン方式 プロセスを到着順に待ち行列の末尾に登録する。実行中のプロセスが終了すると, 待ち行列の先頭からプロセスを一つ取り出して CPU を割り当て,実行を開始する。 また,プロセスの実行中に一定時間(以下,タイムクウォンタムという)が経過したら, 実行を中断して,待ち行列の末尾に再登録する。そして,待ち行列の先頭から プロセスを一つ取り出して CPU を割り当て,実行を開始する。ラウンドロビン方式を図2に示す。
![]() 図2 ラウンドロビン方式
設問1 プロセスXを到着順方式で実行した場合のプロセスの状態の遷移について
考える。プロセスの状態の遷移を図3に示す。図3において,(a)〜(d) の矢印は
状態の遷移を示す。プロセスXの処理順序が図4に示す @〜Dの場合,
図3に示す (a)〜(d) の各遷移の発生する回数の組合せとして正しい答えを,
解答群の中から選べ。
![]() 図3 プロセスの状態の遷移
![]() 図4 プロセスX の処理順序 解答群 ![]()
設問2 ラウンドロビン方式についての,次の記述中の 四つのプロセス A 〜 D があり,各プロセスの到着時刻と処理時間を表1に示す。 表1において,到着時刻とは,プロセス A が到着して最初に待ち行列に登録された時刻から プロセス B 〜 D が到着して最初に待ち行列に登録されるまでの経過時間である。 処理時間とは,各プロセスの処理が完了するために必要な CPU の割当時間である。
表1 プロセスの到着時刻と処理時間
タイムクウォンタムが 20 ミリ秒の場合,プロセス D が最初に実行状態に
なったときには,待ち行列の先頭から なお,プロセスの登録と取出し,及び中断の処理に掛かる時間は考えないものとする。 解答群 エ B,C,A オ C,A,B カ C,B,A ![]() プロセスの実行順序を決定する別の方式に残余処理時間順方式がある。 残余処理時間順方式は,一定の時間ごとに実行状態と実行可能状態にある プロセスの残余処理時間を比較し,その時間が最も短いプロセスに CPU を 割り当てる方式である。ここで,残余処理時間とは,プロセスの残りの処理が 完了するまでに必要な CPU の割当時間である。 表1に示すプロセス A 〜 D を,残余処理時間順方式で実行した場合の ターンアラウンドタイムについて考える。ターンアラウンドタイムとは, プロセスが最初に待ち行列に登録されてから処理が完了するまでの時間である。 プロセス A が登録されてから 10 ミリ秒ごとに残余処理時間を比較しながら 実行したとき,プロセス A,B,C のターンアラウンドタイムはそれぞれ ![]() ![]() ![]() なお,プロセスの登録,取出しと中断の処理,及び残余処理時間の比較処理に 掛かる時間は考えないものとする。
![]() 図5 残余処理時間順方式におけるプロセスの状態の遷移 a〜c に関する解答群 コ 100 オ 120 カ 180 キ 300
[←前の問題] [次の問題→] [問題一覧表] [分野別] [基本情報技術者試験TOP ]
©2004-2024 情報処理試験.jp
|
プライバシーポリシー・著作権・リンク
|
お問合わせ
|