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平成29年 秋期 基本情報技術者 午後 問07
問07 4問選択購買管理システムの導入による業務改善効果に関する次の記述を読んで,設問1,2に答えよ。 日用品メーカのC社では,ソフトウェアパッケージを用いた購買管理システムの 導入を進めており,システムの要件定義を終えたところである。定義された要件には, ソフトウェアパッケージの機能を活用できる要件と,追加でシステム開発が 必要な要件(以下,システム要件という)がある。全てのシステム要件を実現すると, 開発費が当初の予算を超えることが分かった。そこで, 各システム要件を実現した場合に削減される1年間のコスト(以下,年間効果という)と 必要な開発費とを併せて評価し,実現するシステム要件を決定することにした。 この決定に当たっては,購買管理システムの保守運用費は考慮しないものとする。 C社は,システム要件8件について評価することにした。
(1) システム化するための開発費と年間効果を試算する。また,各システム要件を, “必ず実現したい”という要件(以下,必須要件という)と, “できれば実現したい”という要件(以下,要望要件という)に分類する。 (2) 必須要件の一つである“仕入先からの注文請書(うけしょ)を購買管理システムで 処理できるようにする”の年間効果を試算する。購買管理システムは仕入先も 利用するものとし,システム化によって,c 社での注文請書の確認と再提出依頼の作業は次のようになる。 A データチェックで誤りが見つかったときに,仕入先への注文請書の再提出の依頼を Web 画面で行う。 B 再提出された注文請書の内容と注文書の内容の照合(以下,再照合という)も 購買管理システムで行う。 上記@〜Bの年間効果を試算するために,注文請書の確認と再提出依頼の 作業状況を調査して条件を設定した。その結果を,表1に示す。将来値は システム化後の作業状況を想定して設定した値である。 ここで,再照合時に誤りは発生しないものとする。
(3) 表1の将来値を設定するに当たり,注文請書と注文書との目視での照合及び 再照合の作業に要する時間は,システム化によって a と想定した。 また,仕入先が Web を介して注文書の確認と注文請書の送信を行うことによって, 注文請書の誤りの発生枚数は b と想定した。 1年当たりの稼働日数を 240 日とすると,現状で注文請書の確認, 再提出依頼及び再照合の作業に要する年間費用は c1 千円であり, システム化された場合は c2 千円となって, この差額が年間効果となる。 全てのシステム要件に対する年間効果の試算と分類の結果を,表2に示す。
![]() a,b に関する解答群 ウ 不要になる エ 変わらない c に関する解答群
表2に示した三つの必須要件については全て採用するものとし, 五つの要望要件については開発費と年間効果を評価して,採用,不採用を決定することにした。 必須要件を含めて購買管理システムのシステム化のための開発費が予算の 30,000 千円に収まるように要望要件を選択することにした。 選択に当たり,開発費に対する年間効果の割合(以下,効果率という)も選択条件とした。 要望要件に分類したシステム要件の年間効果と効果率を,図1に示す。
![]() 図1 要望要件に分類したシステム要件の年間効果と効果率 (1) SYS908 は,効果率も年間効果も最も大きく,開発費が予算に収まるので, 採用とした。また,効果率も年間効果も最も小さい SYS906 は不採用とした。 (2) 続いて,残りの三つの要望要件から,開発費が予算に収まり, 年間効果が最大になるような選択を行うこととした。
A 一方,SYS907 を採用したとき,開発費の予算を考えると e 。 この場合,開発費の総額は 29,030 千円となり,年間効果は 23,258 千円となる。 (1) ,(2) の評価の結果,開発費が予算に収まり,年間効果を最大にするには, 要望要件は SYS908 に加えて f を採用すればよい。 d に関する解答群 イ SYS903 も SYS907 も採用できない ウ SYS903 は採用できるが,SYS907 は採用できない エ SYS907 は採用できるが,SYS903 は採用できない e に関する解答群 イ SYS903 も SYS905 も採用できない ウ SYS903 は採用できるが,SYS905 は採用できない エ SYS905 は採用できるが,SYS903 は採用できない f に関する解答群 ウ SYS905 エ SYS907
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