基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成15年 春期 基本情報技術者 午後 問03
問03   LAN のアクセス制御

 LAN のアクセス制御に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。

 CSMA/CD(キャリア検知多重アクセス衝突検出)は, 同軸ケーブルを用いたバス型 LAN やツイストペアケーブルとハブを 用いたスター型 LAN に用いられるアクセス制御方式である。 CSMA/CD では,フレーム送出時に伝送路に接続されている複数の機器間のキャリア検知と 衝突検出を,次のとおりに行っている。

〔フレーム送出手順の説明〕

ステップ 0 : 送出するフレームが発生するまで待つ。 送出するフレームが発生したとき,ステップ1へ移る。
ステップ 1 : 伝送路に他の接続機器からのキャリアを検知したらステップ2へ, そうでなければ,ステップ3へ移る。
ステップ 2 : 乱数を用いて決めた時間が経過したら,ステップ1へ戻る。
ステップ 3 : フレーム送出を開始し,直ちにステップ4へ移る。
ステップ 4 : フレーム送出中に衝突がなければ,送信成功としてステップ0へ戻る。 フレーム送出中に衝突を検出したときは,ステップ5へ移る。
 ここで,フレーム送出中に衝突の有無を調べる理由は,伝送路の信号伝搬遅延によって, 他の接続機器からのフレーム送出開始をステップ1で検知できない可能性があるからである。
ステップ 5 : 送出中のフレームを,衝突の発生を他に知らせる信号に切り替えて, 一定時間送出し,ステップ2へ戻る。
この信号によって,他の接続機器は,衝突の発生を知ることができる。

基本情報技術者試験


設問  次の記述中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

 図のとおりに接続されている LAN がある。 接続機器 X と接続機器 Y との間の伝送路の距離は,230 m である。 また,この伝送路の信号伝搬速度は,230 m /マイクロ秒である。 今,接続機器 X からのフレームの送出が開始された。
この送出開始から, マイクロ秒経過する前に, 接続機器 Y から送出するフレームが発生したとき,接続機器 Y は, ステップ1を経て に移る。  その後,接続機器 Y は,衝突を検出する。
接続機器 X が,衝突を検出するまでにかかる時間は, 後から送出を開始した接続機器 Y からの送出開始との時間差によって, 最も長い場合,接続機器 X からのフレーム送出開始から マイクロ秒経過後となる。
 この時間が経過するより前に,接続機器 X からの送出を終えてしまうと, 接続機器 X は, から に移り,衝突を検出できないことになる。 ここで,接続機器は両端のターミネータ間の任意の位置に取り付けることができるとすると, この検出方法では,1フレームの送出にかかる時間は, 伝送路のターミネータ間の信号の往復時間以上でなければならないことが分かる。


  図 CSMA/CD 方式による LAN 接続

a,c に関する解答群

ア 0.0043    イ 0.2    ウ 1

エ 2      オ 10     カ 4300

b,d,e に関する解答群

ア ステップ 0    イ ステップ 1    ウ ステップ 2

エ ステップ 3    オ ステップ 4    カ ステップ 5

解答 a ←クリックすると正解が表示されます

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

解答 c ←クリックすると正解が表示されます

解答 d ←クリックすると正解が表示されます

解答 e ←クリックすると正解が表示されます


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