基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成18年 秋期 基本情報技術者 午後 問05
問05   製造日ごとに必要量を集計

 プログラム設計に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。

 B 社は,バター,チーズ,ヨーグルトなど,牛乳を主な原料とする乳製品を製造している。

 牛乳は,J 牧場,K 牧場及び L 牧場から仕入れ,個別のタンクに保存されている。 製造計画で,ロット番号と呼ばれるコードで識別される製造単位ごとに, 単一の牧場の牛乳を使うか,又は標準の混合割合で混合して使うかを決める。 ロット番号は,同一製品の同一製造日の製造単位ごとに付けられるコードである。

 B 社では,製造計画で決められた,製造日ごとの各牧場の牛乳の必要量を集計するプログラムを 作成することになった。

〔必要量ファイルの説明〕

 製造計画で決められた,製造日,製品コード,ロット番号ごとに,原料牛乳の “必要量”(正の整数値)と,単一か混合かを表す“牧場区分”が格納されている。

 牧場区分は,J 牧場,K 牧場及びL牧場を表す“J”,“K”,“L”,又は混合を 表す“M”のどれかである。

 必要量ファイルの様式を図1に示す。 レコードは,“製造日”,“製品コード”,“ロット番号”を,この順で整列キーとして, 昇順に整列されている。

製造日 製品コード ロット番号 牛乳の必要量 牧場区分

  図1 必要量ファイルの様式

〔標準混合割合ファイルの説明〕

 “製品コード”をキーとする索引ファイルである。 製品ごとに各牧場の牛乳の標準混合割合が,合計で 100 %となるように, 百分率( 0 〜 100 の整数値)で格納されている。

 標準混合割合ファイルの様式を図2に示す。

製品コード J 牧場の割合 K 牧場の割合 L 牧場の割合

  図2 標準混合割合ファイルの様式

〔集計ファイルの説明〕

 製造日ごとの各牧場の牛乳の必要量を集計して,総必要量として格納する。 集計ファイルの様式を図3に示す。

製造日 J 牧場の総必要量 K 牧場の総必要量 L 牧場の総必要量

   図3 集計ファイルの様式

〔プログラムの説明〕

 必要量ファイルを読み,レコードごとに,次の処理 @ 〜 B のどれかを行う。

@ 牧場区分が“M”のときは,“混合”であり,標準混合割合ファイルと必要量ファイルの情報から, J 牧場,K 牧場及び L 牧場のそれぞれの必要量を計算する。 この計算は,小数点以下切捨てとし,切捨て誤差は,L 牧場の牛乳の必要量で補正する。

A 牧場区分が“J”,“K”及び“L”のときは,“単一”であり,必要量の全量を, “J”のときはJ牧場,“K”のときは K 牧場,“L”のときは L 牧場の牛乳とする。

B 牧場区分が“J”,“K”,“L”及び“M”以外のときは,エラーであり, このレコードの内容をエラーファイルに出力する。

 エラーとなったものを除き,製造日ごとに J 牧場,K 牧場及び L 牧場の牛乳の 必要量をそれぞれ集計し,集計ファイルに出力する。

 入出力関連図を図4に,モジュール構造図を図5に示す。

  図4 入出力関連図

  図5 モジュール構造図

設問1 図6は,主処理と必要量計算の流れ図である。 図中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

  図6 主処理と必要量計算の流れ図

a に関する解答群

ア 製造日が変わる     イ 製品コードが変わる

ウ 牧場区分が変わる    エ ロット番号が変わる

b,c に関する解答群

ア (牧場区分≠“J”) or (牧場区分≠“K”) or (牧場区分≠“L”)

イ (牧場区分≠“M”) or ((牧場区分≠“J”) and (牧場区分≠“K”) and (牧場区分≠“L”))

ウ (牧場区分≠“M”) or (牧場区分≠“J”) or (牧場区分≠“K”) or (牧場区分≠“L”)

エ (牧場区分=“J”) or (牧場区分=“K”) or (牧場区分=“L”)

オ (牧場区分=“M”) or ((牧場区分≠“J”) and (牧場区分≠“K”) and (牧場区分≠“L”))

カ 牧場区分≠“M”

キ 牧場区分=“M”

解答 a ←クリックすると正解が表示されます

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

解答 c ←クリックすると正解が表示されます

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設問2 図7は,混合の流れ図である。 図中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

注 “牛乳の必要量”は,必要量ファイルから入力した値である。 “ J 牧場の割合”及び“ K 牧場の割合”は,標準混合割合ファイルの値である。 wj,wk 及び wl には,それぞれ,J 牧場,K 牧場及び L 牧場の牛乳の必要量を格納する。 除算の計算結果は,小数点以下を切り捨てる。

     図7 混合の流れ図

解答群

ア 牛乳の必要量 − wj

イ 牛乳の必要量 − wj − wk

ウ 牛乳の必要量 − wk

エ 牛乳の必要量 ×( 100 − J 牧場の割合− K 牧場の割合)÷ 100

オ 牛乳の必要量 × L 牧場の割合 ÷ 100

解答 d ←クリックすると正解が表示されます

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設問3 図5中の初期化を除く第3階層及び第4階層の最下位のモジュールのうち, “牧場区分”によって処理を分ける必要があるものを,解答群の中から選べ。

ここで,初期化モジュールは,作業用記憶の初期化だけを行うものとする。

解答群

ア エラー      イ 混合      ウ 集計      エ 単一

解答 ←クリックすると正解が表示されます

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