基本情報技術者試験の過去問と解説
[TOP] [午前分野別] [午後分野別] [キーワード索引] [令和元年秋午前] [令和元年秋午後]

平成15年 春期 基本情報技術者 午後 問05
問05   プログラム設計

 プログラム設計に関する次の記述を読んで,設問1,2に答えよ。

 商品輸入販売企業の海外発注部門における輸入割当てシステムを設計する。 このシステムの概要は,次のとおりである。

〔システムの概要説明〕

(1) 販売部門から,受注した商品の商品コード, 受注数及び販売部門が希望する納期の情報を,オンラインで受け取る。 受注情報の様式を次に示す。

商品コード 受注数 希望納期

(2) 海外発注部門の輸入割当てシステムは,受注情報のうち商品コードを基に, その商品を扱っている海外輸入拠点に商品コードを送信し,在庫数を問い合わせる。 輸入拠点は世界各地に 50 か所あり,海外発注部門とオンラインで接続されている。 輸入拠点によって取り扱う商品が異なり,同一商品を複数の輸入拠点が取り扱う場合もある。

(3) 輸入拠点は,問合せを受けた商品の在庫情報を,即時に海外発注部門へ返信する。 在庫がない場合は,在庫数を0として返信する。 海外発注部門は,返信された在庫情報をいったん在庫情報ファイルへ書き出す。 在庫情報の様式を次に示す。

拠点コード 商品コード 在庫数

(4) 輸入拠点から販売部門への商品配送手段として,船便と航空便の2種類がある。 同じ輸入拠点でも,船便と航空便とでは, 販売部門へ到着するまでに要する日数(配送日数という)が異なる。 また,輸入拠点によっても配送日数が異なる。 輸入拠点ごとの配送日数は,拠点マスタファイルに格納されている。 拠点マスタファイルの様式を次に示す。

拠点コード 輸入拠点名 船便での
配送日数
航空便での
配送日数
その他の
情報

(5) 輸入拠点からの在庫情報と,そこからの船便及び航空便の配送日数を基に, 輸入の可否を判断し,各輸入拠点からの輸入数量を決定する。 すなわち,まず該当する商品の在庫があり,かつ希望納期に間に合う輸入拠点を調べる。 次に,発注する輸入拠点を割り当てる。 1か所の拠点だけでは輸入数量に満たない場合には,複数の輸入拠点を割り当てる。 その処理手順を図に示す。 輸入拠点の割当ては,@〜Bの優先順位に従って行う。

@ 航空便よりも船便で間に合う輸入拠点を優先する。

A 該当商品の在庫数が多い輸入拠点を優先する。

B 拠点コードが小さい値の輸入拠点を優先する。

希望納期までに必要な輸入数量を確保できない場合には,その旨のエラーメッセージを出力する。

(6) 輸入拠点と,そこへの発注数及び配送手段が決定したら, 該当輸入拠点へ発注情報を送信する。発注情報の様式を次に示す。 様式中の配送手段には,船便か航空便かの区分が格納される。

拠点コード 商品コード 発注数 配送手段


   図 発注拠点を割り当てる手順

基本情報技術者試験


設問1  図中に示された一時ファイルAに含まれていなければならないデータ項目として正しい答えを, 解答群の中から三つ選べ。

解答群

ア 希望納期

イ 拠点コード

ウ 在庫数

エ 商品コード

オ 配送手段

カ 配送日数

キ 発注数

解答 ←クリックすると正解が表示されます

基本情報技術者試験


設問2 このシステムをテストしたい。 まず,受注情報として,次のテストデータを考える。

商品コード 受注数 希望納期
12345 200 2003 05 10

 このテストデータの希望納期と受注日とを比較して,配送日数の余裕は 20 日間あるとする。 この商品を扱う輸入拠点の在庫数と配送日数のテストデータとして, 7種類のパターンを次の表のとおりに設定した。 表中の予想される結果を満足するために, に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

   表 テストパターンの内容と予想される結果

パターン 拠点
コード
在庫数 航空便での
配送日数
船便での
配送日数
予想される結果
1 01 500 10 20 拠点コード 01 の輸入拠点に船便で 200 個発注する。
2 02 300 8 21 拠点コード 02 の輸入拠点に航空便で 200 個発注する。
3 03 500 21 21 エラーメッセージを表示する。
4 04 100 6 19 エラーメッセージを表示する。
05 50 7 21

5

06 70 7 20 拠点コード 06 の輸入拠点に船便で 70 個, 拠点コード 07 の輸入拠点に航空便で 70 個,拠点コード 08 の輸入拠点に航空便で60個発注する。
07 70 12 30
08 8 21
6 09 150 2 21 拠点コード 09 の輸入拠点に航空便で 150 個, 拠点コード 10 の輸入拠点に航空便で 50 個発注する。
10 3 22
11 120 4 23
7 12 20 40 拠点コード 12 の輸入拠点に航空便で 30 個, 拠点コード 13 の輸入拠点に船便で 160 個,拠点コード 14 の輸入拠点に航空便で 10 個発注する。
13 160 10 20
14 30 15 25

解答群

ア 20    イ 30    ウ 50

エ 70    オ 100    カ 120

キ 160

解答 a ←クリックすると正解が表示されます

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

解答 c ←クリックすると正解が表示されます


[←前の問題] [次の問題→] [問題一覧表] [分野別] [基本情報技術者試験TOP ]
©2004-2024 情報処理試験.jp |  プライバシーポリシー・著作権・リンクお問合わせ